活動報告

KNIT a Network!ロールモデル座談会(ゲスト:農学院博士課程 菊池麻子さん、生命科学院博士課程 澤井恵さん、聞き手:農学院修士課程 栗原利奈さん)を開催しました(10/22)

『KNIT a Network!ロールモデル座談会』は、科学や研究の世界に関わる様々なゲストを迎え、インタビュー方式によりゲストの人生、仕事内容などを語っていただく企画です。
10/22(木)に開催された第8回目は、ロールモデル座談会Jrとして、ゲストは大学院農学院博士課程3年 菊池麻子さんと大学院生命科学院博士課程3年 澤井恵さん、聞き手は大学院農学院修士課程2年栗原利奈さんに協力いただき、『-ドクター進学よろず話-』というタイトルで、お届けしました。
 
本学大学院農学院修士課程の栗原さんによるゲストへのインタビューは、「ドクターへ進学することで就職口の選択肢が限られてしまうのでは?」「博士後期課程へ進学したきっかけや良かったこと」「学位を取得した後の進路は?」など、ドクター進学を考える同世代の目線からの質問で進みました。
 
多くの貴重なお話しをしていただいた菊池さん、澤井さん、またインタビュアーとして協力いただいた栗原さんに感謝いたします。
当日は学内のみならず北見工業大学や室蘭工業大学、帯広畜産大学、KNIT共同実施機関より30名近い参加がありました。
 
この続きは下記「レポート」をご覧ください。
 
次回のKNIT a Network!研究者交流会は11月5日(木)12:20~12:50、ゲストは北海道大学URAステーション URA 小木雅世さん、和田肖子さんです。
皆様のご参加をお待ちしております!
詳細はこちら

レポート

 
博士後期課程に進学した澤井さんと菊池さん。
博士後期課程と聞くと、優秀な人が進学しているイメージを持つこともあるかもしれませんが、お2人は口をそろえて、“私はすごくないんです”と言います。
それでも、やはり修士課程や薬剤師6年課程からさらに研究を深めたいと思った2人の気持ちやモチベーションは気になります。
インタビューは、進学を決めたきっかけや動機から始まりました。

本学大学院生命科学院博士課程の澤井さんは、高校生の頃身近な方の病気に直面し、“これをなんとかしたい”と思ったことが、学部選択をはじめとする現在までの選択の原点となっているとのこと。

薬剤師になるための6年生コースを選択しましたが、薬剤師実習から戻ってきてマイクロピペットを持った時、“私はこれだ!”と直感したそう。これがきっかけで、卒業はせずにさらに研究を深めることを選んだそうです。
 
 
 
同じく本学大学院農学院博士課程の菊池さんは、研究室配属し、自分が取り組む研究テーマをもらった時、この研究にはもっと先があり、続けていきたい!と思った好奇心や、研究室の先輩のように自ら研究の道筋を立て、進めていける人材になりたい、と就職という選択より研究をもっと進めたい、研究テーマの事象についてもっと知りたい、という気持ちから博士進学を決めたそうです。

進学を決めるものの、二人は学費や生活費のことも悩みだったとのこと。
この悩みを解決してくれたものは、日本学術振興会が実施している特別研究員制度(通称:学振)でした。高い倍率の応募がある制度ではあるものの、これを利用すれば研究奨励金として研究生活に専念するための資金や、研究費が支給されます。

様々な気持ちを経て進学した博士後期課程。
博士進学をして良かったことについては、研究費を取るための申請方法や、海外の学会への参加、短期留学等を経験し、世界の研究者がどのような研究をしているのか知ることができたことや一人でも研究を進めることができるようになった実感が挙がりました。
そして学位取得後の進路についても話題が広がりました。
 
本学大学院農学院修士課程の栗原さんから「ドクター進学により専門的になることで、就職口などの選択肢が限られてしまうのでは?」という疑問には、

むしろ専門性を活かした仕事に就きたいと思っているが、選択肢としては修士・博士で差はないと思う(澤井)とのこと。
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この内容について、少しダイバーシティ研究環境推進室から補足させていただきます。
“就職口の選択肢が限られてしまうのではないか”という疑問について、修士卒では、アカデミアの仕事に就くことはほぼできないことを考えると、アカデミックポストへ挑戦できる博士卒のほうが仕事の幅が広がるとも考えられます。
修士卒でも博士卒(学位取得)いずれにとっても就職で大切なことは、自らが研究テーマや課題を設定し、方法や結果の判断をするスキル。そして応募先によっては専門性を重視するところもあります。
博士課程に就学している学生の就職サポートは、北海道大学人材育成本部 S-cubicという組織でも行っています。
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ゲスト二人の学位取得後の進路についても伺いました。
菊池さんは同年代の仲間と切磋琢磨して働きたい気持ちと、研究技術を社会に還元したい思いから、企業の研究職に就かれるそうです。
澤井さんは研究してきた技術でものを作って形にしたい、という気持ちが強く、企業への就職活動をされているそうです。
 
そして最後に、これからドクター進学を考えている方へのメッセージをいただきました。
菊池さんからは「悩んでいるなら3年間、大人の仕事を学ぶつもりで博士課程に進んでみては?と伝えたい!」、澤井さんからは、「先輩だけでなく様々な大人に相談し、その上で進学したい!と思ったら進んでみたらいいと思う。」と経験されたお2人ならではのメッセージをいただきました。

2人が進路選択の中で共通してお話していたことは、“将来の選択肢の中に「博士」という選択肢も入れてみては?”ということでした。